着物の保管に関して

九州南部は梅雨入りしました。
全国各地もそろそろ梅雨入りする頃ではないでしょうか?
梅雨など湿気の多い時期には着物にカビがきやすくなります。
湿気には気を付けて保管されてください。
では実際にはどのように保管すればいいのでしょうか?
とのお問い合わせもいただくのですが、一番いいのは桐箪笥に着物を入れて保管することが望ましです。
桐箪笥は非常に軽くゆがみや変形等の少ない材質で、長期間にわたり形を崩しません。
また、桐にはタンニンが含まれているため害虫を寄せ付けにくいため、着物の虫食いが起こりにくいのも特徴のひとつです。
特に桐箪笥は気密性が高く、箪笥の中の湿度を一定に保ってくれます。
湿気の多い時には桐が膨らみ外からの湿気を防ぎ、逆に湿気の少ない時は桐が収縮し、通気性がよくなります。
桐箪笥は防火性が高く、火ににも水にも強い性質となっています。
実際にお客様のお宅が火事になった時のお話なのですが、家が全焼するほどの火事に合い、着物をしまっていた桐箪笥も丸焦げ。
ただ、箪笥の原型は残っており、箪笥を開けると匂い一つつかず、中の着物はすべて無事だったそうです。
ただ、実際には桐箪笥といっても、お値段の高い総桐箪笥に限った話となります。
お客様の箪笥も100万円ほどした総桐箪笥だったそうです。
なかなか総桐箪笥まで持っていらっしゃる方は少ないのが現実ですよね。
ただ、現代では、優れた除湿器があったりしますので、除湿器を使い部屋の湿度を管理することで、着物のカビの対策はできます。
実際に当店でも、湿気の多い時期には除湿器を使用して、店内の湿度を管理しています。
店内の着物や帯などは箪笥に入れることはないので、建物自体の湿度管理を十分に行う事で、カビなどの対策にはなります。
その他、ご家庭で簡単にできることとしましては、除湿剤を置いたり、虫干しをしたり、着物を入れるたとう紙を新しいものに変えたりするだけでも予防になります。
特に、お宮参りの着物や七五三の着物などは1度着用してから数年間着用することがない事も多いので、1年に2回ほど、虫干しをしてあげてください。
虫干しは、7月~8月の間にする土用干しと1月~2月にする寒干しが理想的で、晴れた日が2日以上続いた午前中(10時頃)から午後(3時頃)まで 風通しの良い部屋で着物を陰干しします。
その際、着物ハンガーに掛けて干すと、型崩れせずに済みますのでおすすめです。
特に気を付けなければならないのは、日光に当てないことです。
着物は日光にあたることより、変色してしまいますので、日が差し込まないように十分に注意して虫干しをしてみてください。

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